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<<   作成日時 : 2017/11/30 22:47   >>

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DSC-F828お気に入り度:5


 ソニーのCyber-shotシリーズは、レンズ回転機構を備えたDSC-F1から始まりました。その正当後継機の最終版がDSC-F77です(その後継のDSC-F88は、同じ形状ながらズームレンズを搭載していたので、亜流とみなす)。

 そして、それとは全く異なる形状を持ちながら、やはりレンズ回転機構(スイバル機構)を備えているために「Fシリーズ」を名乗っていたカメラがあります。それが、「F3桁」シリーズです。

 F3桁シリーズの初代は1999年発売のF505K。210万画素のCCDに、38-190mmの高倍率ズームレンズ、Vario-Sonnarを搭載したモデルでした。その後F505V、F707、F717と続き、F3桁のトリを飾るのが、ここに紹介するF828です。現行モデルではDSC-RX10M2に近い、高級「なんちゃって一眼」です。定価は\160,000。今DSC-RX10M2を新品で買うとそのくらいなので、本当に同じくらいのクラスかも。

F828


 F828は、Cyber-shotシリーズの当時のフラッグシップを担うモデルとして、超弩級のスペックを持っていました。まずソニーのCyber-shotとしては初となるT*コーティングを施されたVario-Sonnar T*は、7.1-51mm、35mm換算で28-200mmの約7倍ズームレンズ、しかもF2-2.8と超大口径。このレンズは最短撮影距離2cmを誇るマクロ性能を持っています。

Vario-Sonnar T*


 このレンズに組み合わされるのは、800万画素の4 color Super-HAD CCD。4 colorというのは、RGBの3原色に加えてE(エメラルド)のカラーフィルターを持つことでデジカメの弱点とされる緑色の表現を改善したというもの。さらに、新開発リアル・イメージングプロセッサで処理することで、色の再現をよりリアルなものにしたということです。富士フイルムのフィルムで言うところの「第4の感色層」みたいなもんでしょうか。

 色再現に自信あり、ということですが、それを実感できるのが、既出ではありますがこちらのショットではないでしょうか。

DSC00300

 見た目より少々オーバーではありますが、この香炉の色はまさにこういう色をしていて、後ろの木や両脇の賽銭箱の色もまさに見たまま。ま、きっとコストをかけて作ったセンサーなので採算ベースで割に合わなかったでしょうし、少々癖のある使い勝手なので一代で終わってしまったのだと思いますが、CCDとしては最後発の部類に入るこのセンサーは、ハマれば素晴らしい描写をしてくれます。さすがはフラッグシップ。

背面 背面の液晶は小さいです。しかし、ボタンの配置はよく考えられており、フレーミングしながら色々と軽快に操作できます。(ただし、右肩のダイヤルはちょっとダメ。各種ボタンを押しながら回さないと値が変更できない。また、ダイヤルの押し込みができないのもマイナス。)
 背面液晶はちょっと、という時は、EVFを使うこともできます。アイセンサーが付いておらず、スイッチでEVFと液晶を切り替えなければならないのが面倒ですが、23.6万ドットのEVFは、個人的には十分な解像度を持っていると思います。また、AFが正確なので、あまりピントを追い込むような作業が必要と思ったことはありません。いずれにしても、この時代のまだショボいモニターで頑張ってフレーミングして撮れば、PCで見た時には「こんなに写ってたのか!」とびっくりする、というオールドデジカメあるあるを体験することができると思います。

軍艦部


 すげぇ立派なモードダイヤルに、ジョイスティック的マルチセレクター。このカメラ、2003年製にして、フォーカスフレームをセレクターで動かせるんです。結構すごくない?一眼レフよろしく設定値の確認窓まで付いてます。立派!!

鏡胴


 鏡胴のスイッチ類。フラッシュの繰り出し(これ、電動でウィン!って動くんです)、フラッシュモード、測光モード、マクロモードなど。Cyber-shotの伝統で、マクロモードでも遠景撮れるので、AF速度さえ気にしなければマクロは常にオンでもかまいません。V1でもおなじみのナイトショットも付いてます。

テレ端


 巨大なレンズに小さなボディがちょこんと付いている、というイメージで語られることの多いFシリーズですが、テレ端まで伸ばしても繰り出し量はごくわずかで、似たような焦点域でもズームするとにゅーっと繰り出すDSC-RX10のVario-Sonnarとは違い、どの焦点域でもサイズ感は変わりません。また、一眼レフ並のスムーズな手動ズームの切れ角(って言うのかな)は約80度程度で、7倍と高倍率にも関わらずズーミングは実に素早くできます。35mm換算の焦点距離も付いており、特にウエストレベルで使うときには非常に便利です。

 また、ボディ側が小さいと思われていますが、実はNEXあたりに比べると相当立派なグリップが付いており、左手を添えるとちょうどいいところにズームリングが来る設計は、最高のボディバランスだと思います。

グリップ


 ハンドグリップが素晴らしい!!はっきり言って、α57もK-30も、このグリップの素晴らしさには到底叶いません。定価\160,000中、このグリップだけで50,000円くらいの価値があるんじゃないでしょうか。そのくらいいいグリップです。

 さて、スイバルを動かしてみましょう。

上向き


 上向きモード。液晶オンでウエストレベルファインダー。EVFでアングルファインダーで使えます。

 最初は、「バリアングル液晶でも同じことはできるわい」と高をくくっていたのですが、大間違いでした。バリアングルの場合は、液晶を上に向けて、ボディは水平方向。これだと、手首をぐいっとひねるか、持ち方を変えて親指でレリーズしないとシャッターが切れません。スイバルだと手首は非常な楽な状態のまま、プルプルすることもなく安定してシャッターを切れます。ローアングルでもウエストレベルでもどんと来い、といった感じです。

ペンタの向こうに特に意味はないですが、かっこよくない?


ショボーン


 対して、下向きモード。こちらは、人混みの向こうに被写体があってハイアングルで撮りたいときに役立ちますが、こちらは30度までしか下がらないので、正直あまりバリアングルと使い勝手は変わらないです。むしろ、こうやって立てて「ショボーン」っていう絵面にしたくてこういう設計にしたのかな、という(違)。

 見れば見るほど面白く、どこを取っても興味の尽きない機種、それがDSC-F828です。フィルムカメラには逆立ちしても真似できない、「デジタルにしか実現できないカメラ」それがF828です。スペック的には近い現行型のDSC-RX10M2は、F828に比べると真面目で面白みのない機種にすら見えてきてしまいます。(一応言っておくと、RX10M2は、大好きです。どれでもいいからあげる、と言われたら、RX10M2を候補の一台に挙げてもいいくらい、操作感もいいし画質もいいし、筆者の憧れの一台です)

 さて、いいところばかり書いてきましたが、実はカメラとしてはちょっと癖があり、万人にお勧めとは言い切れないな、という部分もあります。

 一番大きな癖は、センサーにあります。2/3インチの800万画素CCDセンサーですが、ちょっと画素数を欲張りすぎたのか、実は感度が非常に低くなってしまっています。具体的には、ベースとなる最低感度はISO64しかありません。現行ではRX10に近い、と書きましたが、最低感度ISO125の1インチセンサーに比べたら感度は半分しかない、ということになります。昔のフィルム並みです。

 感度を上げたらどうか、ということになりますが、ISO100は大丈夫(上の香炉の一枚はISO100です)ですが、ISO200に上がるともはやノイジー。そこからはどんどんディテールと色が崩れていきます。X-E2なんかISO200が最低感度ですから、いかに効率の悪いセンサーなのかということが分かると思います。

 ですから、大口径F2-2.8を誇るレンズは、少し暗くなるとすぐに絞り開放まで開いてしまいますし、シャッタースピードも稼げない場面が多いです。手ブレ補正もないので、200mm相当となるとよほどしっかり構えないとすぐにブレます。

 当時はこれでも手持ちしやすくて撮りやすい機種だったのかもしれませんが、さすがに今どきの手ブレ補正が入った機種に比べると手持ちの厳しい機種と言わざるを得ないと思います。

 ということで、次回は作例をお届けしたいと思います。

フラッシュで

 なんかフラッシュ炊いたらかっこよく撮れました。このエントリの写真は、Cyber-Shot DSC-S70で撮りました。やっぱブツ撮りに最高です、このカメラ。

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