お気に入り度:5(5点満点)70年代生まれの人にとっては、懐かしい万年筆がこのプラチナのポケット万年筆ではないでしょうか。黒軸に金ペンの組み合わせがなんとなく印象に残る、そんなペンです。よく学校の先生が、出欠を取るときに使っていたのではないかな、と思います。筆者の場合、小学校の先生が使っていて、確か「これは、プラチナっていう会社の万年筆っていうペンなんだよ」と教えてもらった記憶があります。 キャップを閉めるとポケットに挿すのに最適なコンパクトサイズ、キャップを尻軸に差すと1本の完成されたフォルムのペンになる。それが、ポケット万年筆の魅力です。特に筆記時の形の美しさが印象的で、後ろに挿されたキャップがキャップであることを感じさせない、秀逸なデザインだと思います。逆に、キャップを閉めた時の姿は、筆者はあまり好きではありません。何となく尻切れな感じで。海外にも色々なミニペンがありますが、こんな風に、筆記時に完璧な形になるペンって、ないような気がします。ま、なんとなく分かりますけどね。キャップを閉めた状態のポケット万年筆って、見栄えがしないですから。美しいペンがひしめく海外製品の中で、ポケット万年筆がショーケースに並んでいても売れないでしょう。 持ち歩きはなるだけコンパクトに、というのは、日本人独特の発想なんだろうなぁ、と思います。万年筆が必需品だった当時、華やかでなくてもシャツに挿せるポケット万年筆は、さぞかし重宝されたことと思います(一応花柄のとかもありましたが…)。それと同時に、ボールペンが主流になって万年筆が必需品でなくなった時、すぐに廃れたのもすごくよく分かります。わざわざこんな見栄えのしないペンは(たとえ筆記時にかっこよくなったとしても)持ち歩きたくありませんからね。 さて、その筆記時の状態のペンはというと、握り心地が非常によいです。デザインの関係上、首軸がものすごく長く、キャップとの継ぎ目も気にならないようになっていて、どこでも好きなところを握って筆記姿勢を取ることができます。キャップを尻軸に挿した時の全長もほどよく長く、太さも(筆者にとっては)ちょうどよく、軸としては持ち手の許容範囲が非常に広いと思います。キャップを挿さないことには短すぎて書けたもんじゃないですが。 一つ、極端に切り落とされた尻軸のせいで、ポケット万年筆にはコンバーターが使えないことには注意が必要です。これも、持ち運び・ビジネスでの効率を考えた、ほどよい割り切りだと思います。 ペン先は、爪型です。今でこそ#3776のようなペン先が定着してきましたが、昔はプラチナの万年筆といえばこういう形状でした(モンブランもこういうのでしたよね)。この形状のニブは現在はデスクペンしかないので、あのカリカリした書き味を想像する人もいるかもしれませんが、今はなきこの形状の「中字」は、カリカリ感は皆無。ヌラヌラまでは言いませんが、万年筆らしい、サラサラという感触で筆記することができます。 昔のブルーブラックなんかを入れた時の筆跡は、とても懐かしいものです。縦太・横細に調整されたペン先による少々ピントのぼやけた味のある筆跡で、今書いたばかりなのに文字は過去にタイムスリップしているような、そんな不思議な感覚さえ覚えます。22Kのペン先は柔軟性に富み(14Kの「細軟」より軟らかいかも)、古きよき時代の万年「筆」の筆跡を垣間見ることができます。 昔懐かしいこのポケット万年筆、70年代くらいの世代の人には、「先生って、こんな感じのペンで書いてたんだ〜」と、懐かしいやら、感心するやら、愛着のわく一本になること請け合いです。オークションなどでデッドストック品も安く入手できますから(1本\1,000〜\2,000くらい)、一度お小遣いで味わってみてはいかがでしょうか。 このペンに合うインク:昔のプラチナ・ブルーブラック |
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[stationery]奥さんにも万年筆を!
一年くらい前から筆記具にはプラチナのpreppy万年筆を愛用していて、200円だけど万年筆らしい感触*1に満足していたんだけれど、本格的な万年筆をいただいて使ってみたら目から鱗が30枚くらい落ちた。それから万年筆にはまって来て、「趣味の文具箱」のバックナンバーを少し ...続きを見る |
趣味と物欲 2008/10/04 18:35 |
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