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zoom RSS ド定番? パイロット カスタム742 B (パイポットカスタム)

<<   作成日時 : 2008/08/07 12:31   >>

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カスタム742お気に入り度:3(5点満点)

 筆者は大の#3776ファンですが、#3776を使っているうちに、他の会社のペンはどうなんだろう?と思うようになりました。カスタムやプロフィットといった国産の定番品が気になりだしたそんな折、ヤフオクを見ていたら、「パイポットカスタム」という怪しいタイトルでエントリーしていたオークションを発見。他の入札がなかったこともあり(皆怪しげなタイトルに敬遠したのでしょう)、\4,500で落札できてしまいました。オークションの写真も鮮明ではなく、なんとなくカスタム74かな?と思って商品を待ちました。

 ところが…、届いた商品を見ると、74にしてはずいぶん立派なペンでした。よく見ると、なんと!カスタム742でした。個人名の刻印はありましたが、全体的に非常にキレイな状態で、謎のオークションは嬉しい大誤算!だったのでした。箱やプッシュ式コンバーターのCON-70は付いていませんでしたが、いい買い物だったと思います。

 さて、このカスタム742。見た目、本当にド定番といういでたちで、葉巻型のボディに大きめ10号ペンがしっかり付いた、安心感のある形をしています。モンブラン146に比べると長さは何ミリか長いそうで、キャップをした状態でも結構な長さがあります。太さより長さで勝負?長いせいでかなりの大型ペンに見え、#3776なんかの隣に置くと、#3776が小さなペンにさえ見えてきます。実際、胸ポケットからははみ出すサイズです。

カスタム742 キャップを尻軸に付けた状態では、キャップによる重心移動と長さのせいか、やはり結構大きなペンに感じます。ツルッとがっしりした握り心地で、大き目のペン先も相俟って「いいペン」感が漂います(樹脂の品質にも定評があるようです)。握ってみるとこのペンが国産の定番品であることが納得できるような気がします。キャップの刺さり具合も、カポッという感じでいい感じに安定しています。

 ペン先の書き味は…至極パイロットらしい書き味であるといえます。ペン先は硬く、太字のBであるにも関わらず少々ざらつきを感じさせる書き味。Bにしては細い字幅も特徴です。同社のMに比べるとさすがに太く滑らかではありますが、例えばスティピュラ・ノベセントのMのペン先と同等の字幅で、微妙なざらつきを感じます。インクフローは素晴らしく、万年筆らしいインクの「ほとばしり」を体感することができます。インクフロー抜群だけど筆記感がある、という、日本語を書くには最も気持ちのよい書き味を実現することができていると思います。

カスタム742ペン先 日本語を書く、という点で言うと、ペンポイントの研ぎもまた(ある意味)日本語向きと言っていいかもしれません。研ぎに癖がなく、縦線も横線も同じくらいの字幅。線の端点は丸く、優しい字を書くことができます。これはこれで、美しい日本語なんじゃないかな、と思います。丸い研ぎなので、多少捻って書いても問題なく書けるし、筆記角度の許容量も広く、誰が書いても納得できる書き味だと思います。

 ただし、パイロットのペンポイントはまん丸なので、ペンの「穂先」で書きたい人には少し違和感があるかもしれません。つまり、書いているときペン先の先端ではなく、ペンポイントの腹のあたりから筆跡が出てくるので、視覚的には若干の違和感があるのです。自分が直接書いている、というよりは、リモコンで書いているような、というか、少しホバークラフトのようにペン先が浮いている感覚というか、手先がピンぼけしているというか、1.6mmのボールペンで書いているような感じというか、そんな感じです。取り回しが少し難しく、ダイレクト感は、ペリカンのような平研ぎのBや細字のペンにはやや劣る感じがします。クーゲルのようなペンポイントなら、もっと書きやすいと思うのですが。まぁ、ペンポイントは他社のBより大きいので、持てるものの悩み、と言ってもよいかもしれませんが。

 ということで、モンブランを買うまでの予算はないけど、使って安心感のある万年筆が欲しい、という人にはオススメの万年筆です。筆者は、何の変哲もない書き味にちょっと飽きてきましたが。それにしても、原稿用紙の上に置くと絵になるよなぁ。

このペンに似合うインク:パイロット・ブルー

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
お、良い買い物をされましたね。
オークションにはありがちですよね。
「万年質」にはいつも笑わせられます、筋肉質みたいで・・どんなペンやねん!
しかし、相変わらずの懇切丁寧なコメントっぷり。
いかにも「先生」と感じられる内容です。
しまみゅーらさんの教え子は幸せですな。
パイロットは数日前に25年ぐらい前のカスタムが転がり込んできています。
ただ、キャップリングが浮いているので要修理。
もしかすると吸入機構も修理しなければならないかもしれません。
部品があればいいのだが・・・。

筆記感があるのは重要ですよね、あまりふわふわしすぎていると書いている実感がないので好きではありません。
二右衛門半
2008/08/14 15:32
 私はモンブランの「ポエム」にいつも吹いてしまいます。詩を書くためのペン、みたいな。オーナーでさえ「ポエム」だと信じて疑わない人が多いような…。
 ちなみに、私は教室では結構激怒することが多いので、生徒は幸せではないと思いますよ(笑)。
 プラチナ派を自称する私ですが、不思議とカスタムも多いです(というより、カスタムの方が多いかも)。30年以上前のカスタムもありますし、グランディーなんかもあったり。カスタムは変化に富んでいて飽きないですね。

☆部品
 パイロット65のプッシュ式吸入機構は、まだ部品があるみたいです。この前ペンクリで持って行って修理してもらいました(しかもタダ!)。

☆筆記感
 筆記感、という観点では、初代#3776の細字が最高だと思ってます。筆記感があるペンこそ、字を上手に書けるペンのような気がしてます。ジェットストリームだと、私は絶対に上手な字が書けません(笑)。
 ま、私は元々がそんなに字が上手ではないのですが、それでも字を上手に書かせてくれるようにプラチナのペン先は設計されているように思います。
しまみゅーら
2008/08/18 12:46
あれ?
どこかに、プッシュ式吸入機構でこれが壊れると修理不能という部品がある、とか書かれていましたが?
それとも、エリートシルバーンの機構かな??
確認した方がいいかもしれませんね。
インクタンクが多角形になっていて、軸が3776のべっ甲のような柄で、キャップを抜くとインクタンクが見えています。
金リングも、天冠もちょっと浮いていてこれも要修理です。
自分で直そうとしたのですがよくわからない。。。

原稿用紙でまとめてから記事をアップされているのですね、さすが!!

プラチナ70周年記念がまた手元に届きました。
私の場合、筆記感抜群というとこれですね、ただ気になるのが、今まで手元に来たこのペン、5種5本ありますけどSM2本とM3本しかペン先のバリエーションがありません。
細字も一度書いてみたいと思いますが、案外製造本数が少ない??
二右衛門半
2008/08/18 16:07
☆部品
 いえ、プッシュ式の嵌め殺し吸入機構ですよ。黒くて多角形のやつ。二右衛門半さんのはたぶんカスタムレガンスの高いやつだと思いますが、私のはそれの黒軸バージョンです。インクビューも付いています。

 ドクターが「なんとか工場を探してみます」と言っていたので、たまたま工場の片隅に転がっていたのかもしれません。「部品がないかも」とは言っていたので。

☆原稿用紙
 いや、文字の雰囲気も出るかと思って、400字で思いつくままに書いてるだけですよ(笑)。「ペン×3、ファウンテンペン!」と同じような構図を狙ってますが、私の方が実は先です(笑)。

☆70周年
 一度でいいから手にしてみたい…。
しまみゅーら
2008/08/18 22:52

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